IMMORTALITY(イモータリティ)

XBOX

プレーしたゲーム機

 Xbox Series S
 XBOX GAME PASS内のゲーム(2023年4月現在)

ストーリー

 女優マリッサ・マーセル。
 彼女は3つの映画に出演。しかしそのどれもが日の目を見ることなくお蔵入りし、彼女自身も姿を消した。
 プレーヤーであるあなたの手には、その3つの映画のフィルムの断片。さらには撮影の合間に撮られたであろうプライベートなシーンもある。
 それらを注意深く確認し、3つの映画の内容、周辺で起きていたことから手掛かりを得て、マリッサの失踪にまつわる謎を追え。

ゲーム概要

 3本の映画のタイトルは、それぞれ以下のとおり。 

  • 「アンブロシオ」(1968年)
  • 「ミンスキー」(1972年)
  • 「TWO OF EVERYTHING」(1999年)

 ゲームを開始すると、大量のフィルムの中から1つだけランダムに映像が選ばれる。
 映像再生中にできる操作は「再生」「一時停止」「コマ送り」「コマ戻し」「早送り」「巻き戻し」「最初に戻る」「最後まで送る」といった、普通のレコーダーでもやれるようなことが基本。

 それ以外にも特徴的な操作がある。
 映像を一時停止した際にカーソルを移動させ、特定のものの上でボタンを押すと、「同じもの、あるいは似たものが映っている別の映像」に飛ぶことができる。
 このシステムは「マッチカット」と呼ばれている。
 マリッサの顔の上でマッチカットを行うと、マリッサが映っている全く別の映像に飛ぶ。同じように車でマッチカットすれば車が映る別の映像に、鳥でマッチカットすれば鳥が映る別の映像に……といった具合だ。
 この操作が当ゲームの肝となる。マッチカットをすればするほど手に入る映像が増え、得られる情報も増える。
 プレーしていると、最初は恐らく「アンブロシオ」の映像ばかりが増えていって、そのうちに「ミンスキー」「TWO OF EVERYTHING」の映像も手に入るようになるだろう。
 そして映像を集めていくうちに、違和感に気が付くはずだ。
 私はXBOXのコントローラーでプレーしたが、映像を再生中に一部でバイブ機能が働くことに気付いた。そこを巻き戻したりコマ戻ししてみると……驚くことが起こった。

 ネタバレになるため多くは語れない。興味がある方はぜひプレーしてみてほしい。
 私はビビった。クトゥルフ的な宇宙的恐怖を感じもした。

 一応、マリッサがどうなったかを見たところでこのゲームは実質クリアとなる。
 だが多くのプレーヤーはそこで終われないだろう。
 どうなったかは分かった。でもどうしてこうなった?
 マリッサ・マーセルとはなんだったのだ?
 そして、「こいつら」は誰だ?

 残念ながら、この話は明確な答えを用意していないタイプだ。細かいことは推測するしかない。
 しかし結末を見届けたとき、終わりを迎えたという安堵感とともに「これからまた始まるのだ」という、えもいわれぬ恐怖がプレーヤーを襲うだろう。
 そしてタイトル「IMMORTALITY(不死、不滅)」の意味も改めて知ることになる。
 女優マリッサ・マーセルの存在は、ただの過程だったのだ。
 あいつの狙いは――あなただ。

良かった点

  • 【新しい映像体験を味わえる】
    あまりほかに見ないゲーム性。いやゲームというより、単純に映像編集者の気分になれる。
  • 【怖い】
    ビックリ箱的な、いわゆるジャンプスケア的な恐怖ではなく
    じわじわと寄ってくるような、考えれば考えるほど怖くなる恐怖を味わえる。
    個人的な命の危険がというより、もっと大きなものを失うような……
    まさに宇宙的恐怖がこのゲームにはある。
  • 【考察する余地がたくさんある】
    推理小説好きとかなら向いているゲームかもしれない。
    さまざまな事柄を比較・整理してみて、自分なりの答えを見出す快感がある。
  • 【音楽がじっとりしてて良い】
    映像再生中は流れないが、早送りや巻き戻しのとき、再生を止めたとき、それに映像の一覧を眺めているときにプレーヤーの精神を追い詰めることに特化したような音楽が流れる。
    恐ろしい事実に気付いた直後にその音楽が流れてくると、背筋が寒くなる。
  • 【役者さん、すげえ】
    3本の映画も架空の作品で、もちろんマリッサ・マーセルという女優も現実には存在していない。
    しかし演じている役者さんたちがとても優秀で、架空とは思えないような存在感を出してくれる。服装なども時代に合った感じで、違和感などはない。
    それから一番すごいと思った役者さんがいるが……これもネタバレになるので言いづらい。
    そのうえであえて言うが、この人すごいわ。本当にそういう存在なんじゃないかと思えてくる。
    さらに「Candy Say~」で始まる歌のシーン。いろいろ分かったうえで聴くと沁みる。
    このシーンだけ動画で抜き出してたまに見たいぐらいだ。

悪かった点

  • 【映像集めがだるい】
    2~3分の映像を次々に眺めていく単純作業になる。
    一度に長時間のプレーは推奨しない。
  • 【映像の整理方法が分かりづらい】
    映像一覧を並べた画面の左側にアイコンがあって、撮影日付順や映画のシーン順に並べ替えたり
    ブックマークを付けたものだけ抽出などの作業ができるが、その説明が足りない。
  • 【分からん人には分からん世界観】
    お化けだぞー!と明確に化け物が出てこないと怖がれない方には向いてない。
  • 【トロフィーの説明が英語】
    XBOXだけかもしれないが。
    トロフィーのコメント、取得条件が英語なので分かりづらい。
  • 【エログロシーン多い】
    レーティングは16歳以上推奨となっている。
    裸のシーン、性行為に及んでるシーン、撃たれるシーン、殴られるシーンなどが
    そのまま流れるので注意が必要。

感想

 ここ最近で最も怖かった体験が、このゲームだった。
 声すら上げたかもしれない。人によっては悲鳴を上げるだろう。
 しかし特別な体験ができたということで強く心に残ったゲームでもあった。これは小説や映画などではできないことだ。ゲームだからこそ、自分で操作できるからこそ可能な映像体験だと思う。
 制作を指揮したのはサム・バーロウという方で、ほかにも「Her Story」や「Telling Lies」といった作品を出している。
 「Telling Lies」は過去GAME PASSにあったが……今はラインナップから消えてしまって買うしかない(2023年4月現在)。
 機会があったらほかのゲームもやってみたい。もちろん新作が出たらチェックすると思う。
 このゲームはゲーム好きだけじゃなく、広く多くの人に体験してほしい作品だ。
 ある程度の内容が理解できて、終わりまでたどり着ければ……きっと、あなたも特別な体験ができたと思うだろう。


 

コメント

タイトルとURLをコピーしました